「まるっとやっています」をやめるまで。サイトをリニューアルして、いちばん伝えたかったこと

2026年9月、ハシルデザインのサイトを作り直しました。

タンダ

苦節2年…!ようやくです…!!

サイトをリニューアルするにあたって、いちばん伝えたかったのは、私たちが普段どんな仕事をしていて、どんな悩みをどの段階から一緒に考えられるのか、ということでした。

初めてハシルデザインを知ってくれた人にも届く言葉で、説明し直したかったんです。

リニューアルで何を考えてどう決めていったのか、備忘録や何かの参考に順番に書いていきます。

これからサイトを作り直す方に確かめてほしいことも、最後にしたためておきますので、ぜひ最後までご覧ください。

目次

自分たちの仕事をうまく説明できていませんでした

「ハシルデザインは何をしている会社ですか」と聞かれると、以前の私たちはこう答えていました。

「SEOもコンテンツづくりもサイト制作も、まるっとやっています!」

前のサイトを見て「可愛らしい」「親しみやすい」と言っていただけることもあって、それは素直に嬉しかったです。

タンダ

ただ、その先で具体的に何を頼めるのかまでは、うまく伝わっていなかった気がします。

「まるっと」というのも嘘ではないんです。実際、最初の構成から納品、保守やコンテンツ制作までまるっと全部お引き受けしています。

ただ、できる作業の名前を並べたところで、何のために一緒にやるのかがちゃんとお伝えできてなかったと思います。

この雑な「まるっと」という一言をどう言い換えるかを整理することが、今回のリニューアルの出発点でした。

※「まるっとお見通しだ!」の決め台詞が好きなので、個人的には好きな言葉なんですが…。

私たちはお客さまに「サイトで強みが伝わっていません」とお伝えする仕事をしています。

それなのに、自分たちの仕事を説明できていませんでした。ミイラ取りがミイラになる的な、あれです。

決めたこと1|誰に向けて書くか

まず大前提として、サイトを誰に読んでほしいか。ここから決めました。

自分の仕事には強みがあって、どこにも負けない自負もある。
それなのにサイトでは良さが出し切れていなくて、今の状況に満足していない、何とかしたい!

という会社や個人の方に届いてほしい。そう願って、トップの一行目にこの言葉を置きました。

いい仕事をしているのに、選ばれる理由が伝わっていない。

会社の自己紹介をするより先に、どんな悩みもつお客様をお手伝いしてきたのかを書くことにしました。

そう、専門性が高すぎたり、分野が一般的でなかったりで説明が難しいお客様にこそ、私たちは成果という形でお手伝いができてきたという自負があります。

決めたこと2|当たり前にやっていることをちゃんと書く

次に、普段からやっている工程を、省かずに全部書くことにしました。

自分たちにとっては当たり前すぎることほど、説明から抜け落ちてしまいます。(心当たりのある方は多いはず)

でも、初めて声をかけてくださる方からすれば、その裏側の動きが見えないと、どこまで任せていいのか判断がつかないはずです。

お話を伺う前には、公開されている情報を集めて読み込みます。

ある案件では、ご本人が出されていた本を2冊とも読み、インタビューの動画と記事にも目を通してから初回の打ち合わせに臨みました。

すべての案件で同じ量を読むわけではないですが、「サイトに書いてますやん」ということを聞き直してお客さまに負担をかけたくないですし、そのための下調べは欠かせません。

タンダ

個人的な特性もあり、ちょっと引かれるくらい調べることもあります。

知らない業界のことを勉強するのは、遠回りに見えるかもしれません。

ですが、知らない目線で一から学ぶからこそ、「どう伝えれば初めての人に分かりやすいか」を組み立てられるので、個人的にはむしろ強みだと思っています。

勉強した内容の受け止めが合っているかどうか、ご本人と確かめていく時間も重要です。

ヒアリングでは、こちらが一方的にお話を聞くということはあまりなく、下調べした理解がズレていないかをお客さまとすり合わせながら、一緒に掘り下げていく時間にしています。

ここでお互いに納得できると、あとの制作も迷いなく進められます。

こうした流れを、「制作の流れ」のページに書き出しました。相談前の下調べから原稿づくりまで。

わかりやすく書けていると思うので、ぜひご覧ください。

決めたこと3|二人でやる理由を書く

ハシルデザインは、内城と丹田の二人で営んでいます。最初のお話を伺うところから納品まで、主要な工程は二人が直接担当します。

なぜ少人数でやっているのか。
間に人が入ると伝言ゲームになって、意図がどんどんズレていってしまうからです。

私たちは「純度が下がる」と呼んでいます。

お客さまの話を直接聞いた人間が、最後まで手を動かす。それが、いちばん薄まらないやり方だと思っています。

もちろん、大きなチームで取り組むメリットもあるのですが、単純に予算から費用対効果を考えると、少人数で完結したほうがリターンが大きくなる傾向があると考えています。

Webも紙も扱うのは、同じ理由からです。最初から手段を決めつけず、その人に合う届け方を選びたいからです。

なのでクライアント様もプライム企業などの大企業ではなく、地域に根ざした企業様、士業様、個人の方が中心です。

イラストはAIじゃなく江戸時代の絵師

デザインについても、ひとつ大きな方向転換がありました。

今回のサイトリニューアルはかなりAIの手を借りています。途中まで進めていたAIが出してくれた案も、見た目はきれいでした。

ただ、どこか引っかかりが足りなかったんです。整いすぎていて、人の手で作った気配が見えない。ありきたりですが、私たちらしくない。

そこで、書き込みの入った標本帳のような案に切り替えました。人の手ならではの、ちょっとした歪さが欲しかったからです。

図版には、江戸時代の絵師である鍬形蕙斎の絵を使っています。書店で『略画式』を見かけて、このフォルムに惹かれました。

ゆるくて可愛らしいのですが、気が遠くなるほど描き込まないと、あのデフォルメは描けません。自分の視点で対象を掘り下げ、独自の形に描き上げる。その姿勢が、私たちが目指すコンテンツづくりとどこか重なる気がしました。

江戸時代の超大物絵師を引き合いに出すなんて恐れ多いんですが。

サイトでこれからやっていきたいこと

公開した時点で完成したとは言えません。伸びしろしかない状態です。

サイトは公開してからが本番で、育ててなんぼです。反応を見ながら言葉を直したり、ページを足したりしていく。

それは普段お客さまのサイトでやっていることと同じで、自分たちのサイトでも同じように手を入れていきます。

リニューアルで問い合わせが増えたかどうかは、まだ公開してすぐなので分かりません。そのあたりの結果も、数字ではなく、実際にどんな変化が起きたかでお伝えできればと考えています。

これからサイトを作り直す方へ。最初に確かめてほしいこと

もしサイトを作り直そうと考えているなら、デザインや構成を決める前に、ご自身の仕事を10秒で説明できるか、確認してみてください。

「何をしている会社ですか」と聞かれて、初対面の人に口頭で言える言葉があるかどうか。

パッと出てこなければ、まず決めるべきはそこかもしれません。

私たちもまさにそこで足が止まっていましたし、止まっていること自体になかなか気づけませんでした。

言葉に詰まったときは、できる作業を並べるのではなく、「どんな悩みを持っている人に来てほしいか」から考えてみてください。

そこが固まってきてから、どういうふうに見せていくか、考えていきましょう。

タンダ

しんどいけど、すごく楽しい作業ですよ!考えるのも、作るのも楽しい。

楽しんで一緒に作ったサイトを、私たちのお客様にも大好きになっていただきたいし、そうなっていただくことが、サイト運営の成功の第一歩だと思っています。

これは綺麗事じゃなく、真理です。自分たちが気に入ったサイトじゃないと、手間とお金をかけて育てていこうと思えませんから。

何から相談すればいいか分からなくても、大丈夫です

いま困っていることや、これからどうしていきたいか。その悩みから話していただければ十分です。

最初からきれいに整理しておく必要はありません。そこを一緒に掘り下げるのが、私たちの仕事です。

お話し好きの私たちも、たくさんお話して、たくさんお聞きします。

まずは話すことが、一番の準備です。

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